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クリスチャンスボー宮殿

 デンマーク(現地語ではダンマルク)とは「デーン人の土地」と言う意味。北欧全体を根城に活躍していたヴァイキングの子孫で、シュラン島近辺に住んでいた人々は、デーン人と呼ばれていくつかの小国に分かれて暮らしていた。そのうちの一つで935年にハラル青歯王の興した国を中心に統一され、現在まで延々と続いているヨーロッパ最古の王国なんだ。この統一を西暦1157年に成し遂げたのがヴァルデマー1世とアブサロン司教。彼らは統一後の外敵侵入を防ぐため、シュラン島の各地に要塞を築いた。当時何も無かったコペンハーゲンの砂洲に造られたのもその一つで、1167年頃完成。やがて城壁を中心にして人が集まるようになり、コペンハーゲンは街として発展していった。現在スロッツホルメンと呼ばれる、このクリスチャンスボー宮殿のある場所こそ、要塞のあった場所。そして建物の地下には今も遺跡が残っているんだ。
 その後要塞は改築し、1441年にエリック5世が王宮としたんだけど、2度の火災を含む破壊が理由で5回再建された。現在の形は1928年に完成した、バロック様式ながら比較的新しいもので、国会議事堂と最高裁判所として使われているんだ。全体は「コ」の字型になっていて、前庭中央にはクリスチャン9世の騎馬像(写真上から2段目)がある。国会議事堂前から南東側に出る通路をくぐると、池を中心にした大きな庭園になっていて、春から夏にはバラを中心にした花がとてもきれい(写真上)。ここを中心に王立図書館と武器博物館が建っているよ。

 今でも全体は低いながらも城壁に囲まれていて、かつて砂州であったなごりか、その周りは全て運河になっているんだ。正面門(写真上右)には大きな王冠の飾りがあった。1416年にコペンハーゲンが首都になって以来、この場所で多くの戦いや政治的駆け引きが行われたんだろうけど、そんな歴史の暗い面は見いだせないほど明るくて質素で、「人口500万人の北の王国」のイメージにふさわしい国の中心と言えるかもしれない。

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