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ギザのピラミッド群 - 大スフィンクス放浪記
- in カイロ
- エジプト
ピラミッドと並ぶもう一つの顔といえば、誰でもスフィンクスを思い浮かべるだろう。「朝は4本足、昼は2本足、夕方には3本足になる動物は?」と謎をかけ、答えることができなければ食べてしまったという伝説があるけれど、"恐怖の父"ともいわれてきたこのスフィンクス、何らかの儀式に使われていて、そこでは生け贄が捧げられる習慣があったことから、こういう残酷な言い伝えが残ったのだとも考えられているようだ。
スフィンクスの存在はピラミッドと同じく、この謎かけ以上に謎に包まれていて、学説や通説が時代によってころころと入れ代わる。そのひとつが、正面から見ると顔と身体とのバランスが悪く、もっとも古くから露出していたはずの顔部分が一番状態が良いことから、後年になって首から上は造り変えられたのではないかという説。古くには、このでかい頭を支えるように顎髭があったらしいが、風化で崩壊したらしく、その破片は近年発掘されて大英博物館に保管されている(エジプト人は返してくれと言っているそうだが、そりゃそうだろうね。)。
さらに中世末期にマムルーク(奴隷身分の騎兵)が「悪魔!」とかなんとか言いながら顔面を砲撃して文字どおり鼻柱を折った(破壊した)ということはあったらしい。一般的には、周りの神殿跡の構造や遺構にあった文字などからカフラー王の時代にピラミッドとともに建造されたといわれているのだけれど、それを裏付けるものが揃っているわけでもなく、矛盾が残るというのも事実。たとえば首より下の身体の部分の侵食は、地質学者によれば間違いなく雨水によるものだそうで、だとすれば、この地方に雨が豊富に降っていたであろう1万年程度前の段階で、すでにこの場所に存在していたのではないかと考える学者もいる。近づいてみると、崩れないように下の部分ぐるりが小さな石材でかなり補強されているのがわかる。とてもきれいなので近年になってからのことだろう。おしりの左下の部分には内部に入れる穴が空いているのだが、中には何もないとのこと。
すぐ隣にはやはり巨石で作られた河岸神殿(写真上)があり、これもまた不思議なことに水の侵食を受けているのだそうだ。ピラミッドのオリオン座一致説とも合致するこの1万年前という数字には惹かれるものがある。ギザ台地に刻まれた数々の出来事はあまりに奥が深すぎるのだ。ちなみにスフィンクスがじっと見つめている先はピザハットのお店というのも有名な話。
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