草原でのあれこれ放浪記
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モンゴルの人たちは生まれてすぐに馬に乗るといわれている。誇張かと思ったらそうでもなくて、3歳ぐらいで一人前に馬を操ることができるようになるというから驚きだ。モンゴル馬はサラブレットとポニーの中間ぐらいの大きさで比較的扱い易い。この馬にまたがって草原を疾走することは、爽快の一言に尽きるとか。
モンゴルには「ナーダム」いう、年に一度開かれる国をあげてのお祭がある。そのメインイベントは、若者や子供たちを中心に日頃の馬術の腕を競って数十キロを一気に駆け抜けるという競馬大会だ。この大会に勝つことは騎馬民族の彼らには大変な栄誉なのだとか。現地エージェントの主催で、規模はホンモノのナーダムには遠く及ばないものの雰囲気だけでもということで、ツーリストキャンプ近くの草原で臨時のミニナーダムが開かれることになった。
開催当日、予定時間近くになると、何もなかった草原のいったい何処から出てくるのか不思議なのだが、人々が大勢集まってきた。賞品はなんとポラロイドカメラで撮った本人の写真と鉛筆、ノートなんかの文房具数品。これだけでも彼らは充分な価値を見いだすことができるらしい。
景品にできるほどモンゴルの人は写真が好きだ。いきなりカメラを向けてみる。すると必ずちょっと待てと言う。どうしたのかなと思ってると、彼らは慌ててゲルに戻り正装用の民族衣装に着替えてきてから、この通りポーズを決める。できた写真はゲルの中でも祭壇のような中央部分に大事に飾られていることがほとんどだ。
モンゴルの草原なんかでよく出される食事について少し。「ジンギスカン料理」なんていうけれども、鉄板で肉を焼くなんてことはまれで、どちらかというと肉料理はスープ系だ。主食は肉まんの皮を固めたようなパンだ。おかずは羊のミンチ肉を詰めたギョウザっぽいものなんかが主になることが多く、生鮮野菜はモンゴルではあまり取れないため、ツーリスト用に少しサラダがつくことがある程度。あとはジャガイモ。写真の飲み物は現地の人はなぜか「ファンタ」と呼んでいたけど、なんのジュースかよくわからない甘いばかりの液体。お茶は塩が入ったミルク紅茶の「スーテー茶」がポピュラー。牧民さんが茶わんに入れて客人によくふるまってくれるのは、馬乳酒と呼ばれる飲み物。馬の乳を革袋で発酵させたものでアルコール度は低いが酸っぱい。現地では子供も飲んでいるから、まあアルコール入りの無糖カルピスと思えばよい。
後日、臨時に張られたテントの中でモンゴル音楽のコンサートを聴く機会に恵まれた。伝統楽器を使いながらも現代風な作風で最近作られた、馬や人々の生活を題材にした音楽が多かったな。左端が有名な楽器で、いろいろな音の表現が可能な「馬頭琴」。細い弦をバチでたたくヨーチンもきれいな音色だった。
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